永遠の定番品

【定番の白シャツ:第4話】素材探しからこだわった白シャツ ~n.o.f.l、RELAN RELAN編~

2020年03月03日更新

大人の女性に向けて、実直にものづくりを続けているブランドたちが手掛ける白シャツは、素材もデザインもバラバラで個性的。「白シャツ」という一つのキーワードでものづくりをお願いしたのですが、シンプルなお題だからこそ、各ブランドが自分たちの得意どころを盛り込んでくれました。たのですが、素材探しからこだわっているのが、n.o.f.l(ノフル)と、RELAN RELAN(リランリラン)です。

柔らかい肌触りのパナマ織りの生地

n.o.f.l/ドルマンスリーブシャツ

まず、ご紹介するのはn.o.f.l(ノフル)の白シャツです。当店用に作ってもらったこちらは、新潟県で作られたパナマ織りの生地を使ったもの。パナマ織は、太い糸を粗く織り上げているので、ザックリとした肌触り。自然に波打つような独特な凹凸感と、部分的に透け感があるのが特徴です。

生地の凹凸により、染める時には染めムラが生まれます。生地と染めムラの組み合わせが優しい雰囲気を生み出し、これまでカジュアルなブランドに多用されてきたのです。ところが、n.o.f.lが面白いのは、本来「染めありき」のこの生地を、染めずに使用しているところ。


ドルマンスリーブで、ゆったりとしたシルエットですが、襟が小さめなので、着てみると意外とすっきりした印象です。

少しほっこりとした雰囲気を持つこの生地ですが、あえてドレスシャツのようなデザインを胸元に施しています。それによって、程よくきちんと感もあるシャツになっているんですね。

優しい雰囲気を持つ播州織の生地とドレスシャツのような胸元の切り替え、小さめの襟とドルマン袖、と相反する要素を組み合わせて、バランスのいい大人シャツに仕上げているのが魅力です。

アンティークのような繊細さを持つレース生地

RELAN RELAN/レースブラウス レンヌ ブランシェ

続いてご紹介するのは、RELAN RELAN(リランリラン)」の白シャツです。

つくり手の今泉マキさんは、レースのブラウスだけを作り続ける、筋金入りのデザイナー。アンティークのような繊細さが感じられるこのブラウスは、数種類のレースがふんだんに使われています。

立体(身体)に沿うように、平面(レース)を美しく縫い付けるには、細かくタックを入れながらミシンを操作する必要があります。これには熟練の技が必要なのですが、RELAN RELANのブラウスはレースの縫い合わせ部分を拡大しても、この通り。全く粗さが感じられません。

量産できるようなものではなく、あえて繊細なレースを選び抜き、絶妙な配置で熟練の職人が縫い上げるという、贅沢な工程を経たブラウスは一生もの。縫い手の繊細な仕事を愛でながら、袖を通して頂けたら嬉しいです。

変わらず愛される定番品を生み出すというのは、とても難しい事。それを熟知しているブランドだからこそ、あえて手間のかかる工程を省かずに、他にはない生地や素材探しから行うのだと思います。

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このコラムを書いた人

楠 美冴登

スタイルストア バイヤー

楠 美冴登

ショッピングユニットでバイヤーをしています。 スタイルストアの商品によって、どこかで誰かがちょっとだけ幸せになればいいなと思ってバイイングをしています。それだけが私の大きなこだわりです。

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