◯◯の選び方ガイド

鉄フライパンの選び方と、初心者にもおすすめのアイテム5選

2024年03月13日更新

耐久性があり、料理がおいしく仕上がる鉄フライパン。ですが、手入れに手間がかかる、初心者には難しい、というイメージを持たれがちです。そこで今回は、鉄フライパンの特徴と選び方、そして初心者にもおすすめのアイテムを5選ご紹介します。「はじめて鉄フライパンに挑戦しようと思っているけど、どれがいいかわからない」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

鉄フライパンのメリット・デメリットは?

まずは、鉄フライパンの特徴を見ていきましょう。基本的なメリットとデメリットをご紹介します。

丈夫で長持ち、料理がおいしく仕上がるのがメリット

鉄フライパンのメリットといえば、料理がおいしく仕上がること。高い火力で、温度ムラを抑えて調理できるので、野菜のシャキシャキ感や肉の旨みを損ないにくくなります。ステーキや炒め物、パエリア、パンケーキなど、幅広い料理に向いており、活躍の場が広いのも魅力です。

さらに、鉄は耐久性が高く、長く使い続けられる素材です。繰り返し使っても傷みにくく、中には、まさに一生ものとも言える鉄フライパンも。ひとつの道具を長期的に愛用したい方にとっては、大きなメリットです。最後に、鉄分の補給に役立つ点も見逃せないポイントでしょう。

使用前後のお手入れが必要なのはデメリット

長く愛用でき、素材を育てる楽しみもある鉄フライパンですが、使用前後のお手入れが必要です。素材の特性としてサビやすいので、使った後は水や塩分などを残さないよう、すぐに洗ってしっかり乾かさなくてはいけません。人によっては、こうした作業を面倒と感じることもあるでしょう。

サビやすいため、料理を入れっぱなしにして保存したり、茹でる・蒸す・煮るといった調理方法にも不向きです。また、アルミ製のフライパンなどと比べて、どうしても重くなりがち。普段重みのある調理器具を使い慣れていない場合、負担に感じることもあります。

鉄フライパンの選び方

サイズは、家族の人数にあわせて最適なものを

鉄フライパンは重くなりやすいので、自分にとって大きすぎない、適切なサイズを選ぶことが大切です。たとえば一人暮らしの方の場合、20~22cmほどのコンパクトなサイズで十分です。大きくても24cmまでを目安に選ぶといいでしょう。

2~4人家族の場合は、人数によって24~26cmほどの中で選ぶのがおすすめ。それ以上のサイズは、まとまった量の調理が多い方や、大きめの食材を丸ごと焼きたい方、本格的に使い込みたい方に向いています。ただし、大きなサイズはそれだけ重みも増すためご注意ください。

薄いほど火が通りやすく、厚いほど蓄熱性がある

鉄フライパンは厚みによって、食材に火が通るスピードが変わります。薄いほど火の通りが早いので、炒め物や卵料理といった、さっと調理したい料理に使うなら、1.6mm以下のものがよいでしょう。底が薄めなぶん熱が伝わりやすく、フライパン自体が温まるのも早いので、効率的に調理できます。

逆に、ステーキやハンバーグ、グリルチキンといったじっくり焼き上げたい料理なら、2mm以上のものがおすすめです。蓄熱性が高く、肉の中までしっかりと火を通せます。とことんこだわりたい場合、薄めと厚めの2つの鉄フライパンを用意する手もありますよ。

重さは1kg前後を目安に探してみて

鉄フライパンは、重いものだと2kg近くになることもあります。もちろんサイズや底の厚みにもよりますが、持ち上げたときの負担を考えると、24~26cmサイズで1kg前後、重くても1.2kg程度までを目安に検討するのがよいでしょう。

また、中には本体の重量が1kgに満たないような、軽量な鉄フライパンもあります。今まで軽い素材のフライパンを使っていて、いきなり重いものに変えるのは不安な方、または小柄な方や年配の方は、そうした商品を選ぶのがおすすめです。

持ち手は「木製」「金属製」がおすすめ

鉄フライパンのハンドルの素材はさまざまです。たとえば「木製」は、手に馴染むこと、温もりを感じる見た目はもちろん、熱が手に伝わりにくいという長所もあります。火傷が心配な方には、特におすすめです。ただし、木製の部分がゆるんで取れる、カビが発生するなどのおそれがあるため、定期的なメンテナンスが必要になります。

丈夫さを求めるなら、金属製のハンドルにも要注目です。特に本体と持ち手が溶接されている一体型は、汚れが溜まりにくく、洗うのが楽ちん。ただし、長時間加熱したり、高火力で使ったりすると、持ち手に熱が伝わってしまうことがあります。ハンドルにある程度の長さがあり、熱を感じにくいものを選ぶなど、工夫しましょう。

直火(ガス火)、IH、炭火など使用可能な熱源を確認

IHに対応しているか、直火専用かどうかを確認することも大切です。最近はIH・直火どちらも対応している商品が多いですが、中には直火のみ使用可能なものもあります。普段IHをお使いの方や、お引っ越しやリフォームでIHを導入予定の方は、特に要注意です。

中にはIH・直火に加えて、オーブンや炭火に対応している商品もあります。肉料理などでオーブンを使いたい方や、アウトドアシーンでの使用を考えている方は、IHとコンロ以外に使える器具があるかどうか、あわせて仕様を確認してください。

製造方法は主に3種類。それぞれの特徴をふまえて選ぶ

鉄フライパンの製造方法は、大きく分けて3つあります。ひとつは「プレス加工」。鉄板を型抜きして作る方法で、薄手で軽量なものが多め。鉄板をハンマーで打って成形する「打ち出し」も軽く、表面に凹凸があるので油なじみも良好です。ただし、プレス加工の鉄フライパンは安価な一方で、打ち出しの鉄フライパンの中には、高価なものもあります。

みっつ目は、型に鉄を流し込んで作る「鋳物」。プレス加工や打ち出しに比べて厚く、重みもあります。一見扱いが難しそうですが、蓄熱性が高いので、ステーキやホットケーキ、お好み焼きといった、ムラなく焼き上げたい料理にうってつけです。

空焼き・油ならしなど、お手入れ方法も要チェック

鉄フライパンは特有のお手入れが必要です。詳しい説明はこの後にありますが、商品の中には、加工などによってお手入れを簡単にしているものもあります。手間を省きたい場合は、基本の方法を把握した上で、そうした商品を選ぶのもおすすめです。

鉄フライパンのお手入れ方法は?

鉄フライパンには、いくつか必要なお手入れがあります。代表的なのが、使い始める前に行う「空焼き」と「油ならし」。空焼きは錆止めの加工を焼き切る作業で、フライパンを軽く洗って水分を拭き取ったあと、何も入れずに中火にかけます。温まってきたら強火にして、全体からツヤがなくなり、青黒い色になってきたらOK。しばらく置いて熱を冷まし、最後にもう一度洗います。

油ならしは、サビ・焦げ付きを起こりにくくする作業です。弱火か中火で温めたフライパンに食用油を入れ、約3分ほど加熱。油を捨てて、表面の油をしっかり拭き取ります。最後に野菜くずを炒めて完了。そのほか、使用後に必要なお手入れは、製品によってそれぞれ異なります。

初心者は、お手入れ方法と焦げ付きにくさに注目しよう

初心者向けの鉄フライパンは、まず第一に、手入れがしやすいことです。中には使い始めの「空焼き」「油ならし」が不要な商品もあり、鉄フライパンの使用が初めての方にとっては、ハードルが低く使いやすいアイテムと言えるでしょう。

比較的軽量であること、焦げ付きにくいこともポイントです。鉄フライパン特有の重さが控えめであれば、アルミ製のフライパンを使っていた方でも持ちやすいですし、焦げ付きにくい加工が施されていれば、火加減の調節に不安がある方でも使いやすいですよ。

初心者の最初の1本にもおすすめ!鉄フライパン5選

今回は当店の人気アイテムの中から「鍛冶屋の定番鉄フライパン 24cm」「ハンドル一体型 鉄フライパン 26cm 専用コルクつき」「Tetsu Nabe」「UNILLOY/フライパン 26cm」「ambai/オムレツパン」の5商品を紹介いたします。

鍛冶屋の定番鉄フライパン 24cm

炒め物にも焼き物にも使いやすい、鍛造のフライパン

製法

打ち出し

サイズ

24mm

厚み

板厚1.6mm

重さ

約780g(24cm)

持ち手の素材、長さ

鉄、約200mm

熱源

ガス◯、IH△

こちらは丈夫で幅広い料理に使いやすく、長く日常使いできる鉄フライパンをお探しの方におすすめです。特徴的なのはその形で、奥側が少しだけ深くなっています。そのため食材がこぼれにくく、炒め物にぴったり。それでいて平らな面も残っているので、餃子などまんべんなく焼きたい料理にも使えます。

手打ちの鍛造フライパンなので、油馴染みがよく丈夫です。さらに、本体とハンドルが溶接されているので、お手入れが楽ちん。継ぎ目がないので汚れが溜まりにくく、ストレスなく洗えます。長く愛用するのにふさわしい、扱いやすい仕様です。

ハンドル一体型 鉄フライパン 26cm 専用コルクつき

油ならし不要で、すぐに使い始められる

製法

プレス加工

サイズ

直径260mm(底径190mm)、本体高さ55mm、全体長さ480mm

厚み

板厚1.6mm

重さ

約980g(26cm)

持ち手の素材、長さ

鉄、約220mm

熱源

ガス◯、IH◯

次にご紹介するのは、届いてすぐに使い始められる、前準備不要のアイテムです。鉄フライパンといえば油ならしが必要ですが、こちらは表面に皮膜を作る加工が施されており、最初から油がなじんだ状態になっています。焦げ付きやサビも起きにくく、「下準備なしで、すぐ使ってみたい!」という初心者さんにもおすすめ。

また、本体から持ち手まですべて鉄製なので、強い火力でもお使いいただけます。そのため、焚き火などを利用したいアウトドアシーンにうってつけ。コルクのカバーが付属しており、ご家庭で使う際、持ち手の熱さが気になるときの対策もできます。

ambai/オムレツパン

表面の特殊加工で、焦げ付き・こびりつきを軽減

製法

プレス加工

サイズ

直径240mm、本体高さ44mm、全体高さ77mm、全体長さ399mm

厚み

板厚1.6mm

重さ

約740g

持ち手の素材、長さ

天然木(チーク材オイル仕上げ)、約159mm

熱源

ガス◯、IH◯

「鉄フライパンは焦げ付きやすい」と不安な方は多いと思いますが、こちらは薄焼き卵もスルッと持ち上げられるほど焦げ付きにくいのが魅力です。繊維状の凹凸を浮き立たせた特殊加工が施されており、そのおかげで食材のこびりつきが少なくなっています。鉄フライパンの火加減に自信がない初心者の方にもおすすめです。

また、錆止め加工もされているため、使い始めの準備も不要。あれこれ手間を加えず、すぐにお使いいただけます。それでいて、持ち手に温かみのあるチーク材を使い、鉄の武骨さを和らげるなど、デザイン面でも工夫がたくさん。持つことそのものの楽しみも味わえます。

UNILLOY/フライパン 26cm

肉料理をジューシーに、おいしく仕上げられる

製法

鋳物

サイズ

直径260mm、本体高さ55mm、全体高さ120mm、全体長さ470mm

厚み

板厚2mm

重さ

約1300g

持ち手の素材、長さ

鉄、約194mm

熱源

ガス◯、IH◯

こちらはハンバーグやステーキなど、肉料理を絶品に仕上げられるフライパンです。鋳鉄で底に厚みがあり、蓄熱性が高いため、熱が冷めにくくなります。温度を均一に維持でき、さらに遠赤外線の効果で食材に熱が伝わりやすく、外はカリッと、中はジューシーな仕上がりに。

鋳物は厚みがあるため重くなりがちですが、保温性を損ねないぎりぎりの厚みにすることで、全体を軽量化しています。鋳物フライパンの魅力はそのままに、手に持って振ったり、料理を食器に移し替えたりするときの、重さによるストレスを軽減。料理の仕上がりと扱いやすさ、どちらも両立しています。

Tetsu Nabe

直火・IH・オーブンで使えて、お手入れも楽ちんな鉄鍋

製法

プレス加工

サイズ

直径330mm(底面径180mm)、本体高さ40mm、全体高さ75mm

厚み

3.2mm

重さ

約1760g

持ち手の素材、長さ

鉄、70mm(最長部)

熱源

ガス◯、IH◯

最後にご紹介するのは、コンロでもオーブンでも使える鉄鍋です。直火・IH・オーブンいずれにも対応しており、コンロでお肉を焼いたり炒め物をしたりするのはもちろん、軽く焼いたお肉と野菜をオーブンで仕上げ、そのままテーブルに出す、ということもできます。

また、水気や傷に強くなる処理を施しているので、サビに強いのも大きな特徴です。鉄にはNGとされる洗剤洗いも可能ですし、洗った後に空焚きして水を飛ばしたり、油引きをしたりといった手間もいりません。使用後のお手入れが不安な初心者の方にも、気兼ねなく使っていただけますよ。

まとめ

今回は鉄フライパンの選び方やお手入れの説明とともに、おすすめの商品を5選ご紹介しました。もっと料理をおいしく作れるフライパンがほしい料理上級者の方も、初めて鉄フライパンを購入してみようという方も、どちらもご満足いただけるクオリティの商品ばかりです。ぜひご自身に合う一本を探してみてください。

文・構成/上野智美

このコラムを書いた人

スタイルストア 編集室

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