インタビュー&ゲストコラム
バイヤー中井の「キッチン」に見る、毎日美しい空間を保つ秘訣
こんにちは。ライターの本田です。
スタイストア バイヤー 中井さんの
家づくりレポート第2話。
今回は、家づくりにおいて
多くの人が悩むと言われる
「キッチン」をご紹介します。
キッチンは、毎日使うからこそ
使い勝手も良く、おしゃれな空間
にしたいと思う場所ですよね。
中井さんは、狭い空間を上手に使い、
かつ、美しく見せるために、
どんな工夫をされたのでしょう?
小幅で7歩。狭さを克服するために
![kurashi_34](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164750_zzzzz8a768393.jpg)
中井さん夫婦が最も多くの時間を過ごすという、リビングとキッチンが一体となった2階部分。
2階に広がる明るい空間は、
お部屋の端から端まで歩いた時に
「小幅で7歩」という限られた空間です。
建築家さんとじっくり話し合った結果、
狭い空間を有効活用しようと、
リビングとキッチンを一体型に。
ワークトップも引き出し収納も、
壁面の横幅いっぱいを使い、
最大限の大きさに設計したそうです。
器を収集してしまうので、キッチン収納力は重要視
![kurashi_22](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164745_zzzzzb69b67c8.jpg)
無垢のウォールナット一枚板で作ったワークトップ。横幅いっぱいに窓をつけ、光の通りを作ったことで、部屋全体が明るい印象です。
「つい器を収集してしまうのですが、
この家には食器棚を置くスペースは
なさそうだったので、キッチンの
収納力はとても重要視しました。
ただ、リビングで過ごす時間も
長いので、広く使いたい。
そんな2つの希望をかなえるために、
アイランドキッチンではなく
収納をたっぷり確保できる
壁付けのキッチンにしたんです。
ワークトップを無垢のウォールナットに
したことで、2階全体の統一感も
出るようにしました。」(中井)
引き出しにはハンドルを付けず、壁のように
壁面いっぱいの収納を
さらに広く見せている工夫が
この引き出しにありました。
「圧迫感があると部屋が狭く見えて
しまうので、引き出しは凹凸がないよう、
壁と同じような印象にしようという
話になりました。
本や雑誌をとことん読んで情報収集し、
最終的に、ハンドル(取っ手)はつけず、
引き出しの前面上に角度を付けて、
指を添えて引き出せるように
お願いしました。」(中井)
高さは、鍋など大型の調理器具の
サイズをお伝えして、あとはプロの
ご提案にお任せしたのだそう。
![kurashi_18](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164743_zzzzzf85cae2c.jpg)
グレイッシュな色合いがお好きな中井さん。食器も同系色でまとめられています。
「器がたくさん入るので、心おきなく
収集できるようになりました(笑)。
あと、たくさん積み重ねないように
設計してくださったので、倒れにくく
取り出しやすいです。器を万遍なく
使うようにもなりました。」と中井さん。
![kurashi_21](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164745_zzzzza7e60db1.jpg)
瑞々、銘木椀、essence ボウルなど、いろいろな器が日々食卓に登場しています。
すぐ片付ける習慣が生まれた、木製ワークトップ
![yoshita_use21](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324191914_zzzzz64b1060b.jpg)
包丁:ヨシタ手工業デザイン室、まな板:woodpecker
無垢のワークトップを美しく維持する
秘訣についても伺ってみました。
「水気に気を遣う必要もあるけれど、
かえってキッチンにものを
出しておかない習慣ができたんです。
本来面倒くさがりな私でさえ、
使ったらすぐに食器を拭いて仕舞うよう
心がけるようになりました。」(中井)
と、暮らしながら美しく保つコツも
実践されていました。
実はご主人が、ものを外に置いて
おかない主義なのだそう。
生活空間に最低限のものだけを置いて
美しい家をキープされています。
「本当は三角コーナーを置きたくないので
のですが、これはどんな形が最適なのか
検討中です。」(中井さん)
![kurashi_24](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164746_zzzzz177962e5.jpg)
アルミ鍋:中村銅器製作所、フライパン:Metal NEKO
「油汚れが気になるコンロまわりも、
食器を洗った後、ついでに
拭き取るようになりました。
一通りのルーティンにしてしまえば
意外と人間はやるものですね。
溜めないことが大切なんだと
身をもって体感しました。」(中井)
外見はすっきり!中は「見える化」をして使いやすく
![kurashi_31](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164749_zzzzz97593080.jpg)
この中に冷蔵庫もすっきり収まっています。オーブン:AEG、食洗機:Miele(ミーレ)
パントリーは、ロールスクリーンで
目隠しをして、表からは見えない
デザインに。
![kurashi_33](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164750_zzzzzf70585cb.jpg)
炊飯器、ホームベーカリーなどの家電もパントリーに全て収納されています。食材や調理小物を、統一されたアイアンの収納カゴに入れて、パントリー内もすっきりまとめていました。
「パントリーの中の収納は、
何が入っているのかわからなくなると
探しにくいだけでなくそのまま使わなく
なるとも思って、あえて見えている状態で
保管したくてカゴに統一しました。」(中井)
小物が多い場所には、統一した
整理収納アイテムを使い、見えるように
収納しているのが中井さんの工夫の
一つです。
![kurashi_26](https://stylestore.jp/html/upload/save_image/common/0324164747_zzzzz7725d7ae.jpg)
調味料入れは、みずのうつわや鏡餅でおなじみ、松野さん作。
狭く感じさせない工夫と、
すっきりした空間を維持する習慣が
感じられた中井さんのキッチン。
次回は、北欧家具に囲まれた、
リビングについてご紹介します。
あたたかな光の入るリラックス空間を
お楽しみください。
【第1話】狭小空間を明るく広く見せる
【第2話】「キッチン」に見る、美しい空間を保つ秘訣
【第3話】北欧家具と光に包まれたリビング
【第4話】忙しいからこそ家事をしやすい仕組みに