みんなの愛用品

ひとつで数役、持ち変え不要な調理匙

2022年06月25日更新

こんにちは、バイヤーの畠田です。

料理をする時、トングや菜箸、ターナーなど、いろんなツールを使われると思いますが、使いやすくてつい手にとってしまう、というものはありませんか?いろんな種類の調理ツールを試してきて、わたしが思った使いやすいツールの条件は「ひとつでいろんな役割を果たしてくれること」です。

調理中に行う動作は、全体に火を通すために具材を「混ぜる」、裏面を焼くために「返す」、盛り付けのために「つかむ」、煮汁をかけるために「すくう」など、さまざま。へらは混ぜるのが得意だけどつかむのは苦手、トングはつかむのが得意だけどすくうのは苦手、などそれぞれ得意不得意がありますよね。動作ごとに使い分けをしても良いのですが、その分洗い物が増えてしまうし、使った後の置き場所に困ることもしばしば。なので、いろんな役割をこなしてくれるツールは、自然とよく手にとる存在になります。

大久保さんの「調理匙」も、そんな調理ツールのひとつ。調理匙という名前がついているだけあって、調理中のいろんなシーンで万能に活躍してくれるのです。

先が繊細だからこそ、できることが増える

上:調理匙(長さ約26cm、横幅約4.5cm)、下:桜の木のへら(長さ約30cm、横幅最大5.5cm)

大久保さんのツールというと、当店では桜の木のへらが特に人気。ブーメランのような特徴的な形をした桜の木のへらと比べて、調理匙は一見シンプルな形ということもあり、なかなか良さや特徴が伝わりにくいのではないかと思います。わたしも実際に使ってみるまで、普通のへらとどうちがうんだろう?と思っていたのですが、「マルチに使いやすい」という、桜の木のへらとはまた違った良さがありました。

例えば、シンプルな肉野菜炒め。お肉を片面焼いて、もう片面も、という時には、このさじでお肉をひっくり返しています。木製なので、金属製のターナーと違って鍋を傷つける心配もなし。ちょっと焦げ付いて鍋やフライパンにくっついてしまった!という時も、この匙でガリガリと剥がすことができます。

野菜とあわせて混ぜる時には、面でしっかりと食材を捕まえてくれて、へらとして活躍します。小ぶりなので、一度に返せる食材の量は大きなへらには劣りますが、特段不便に感じることはありません。かぼちゃや、よく煮込んだじゃがいもなど、やわらかい食材を混ぜる時には、少し丸みを帯びた面のおかげで、スプーンのように優しくすくうことができます。

返す、混ぜる、すくう、いずれの動作もストレスなくできる理由は、調理匙の先端が薄づくりであるからこそだと感じます。食材の下にもぐりこませたり、ゴロゴロした食材と食材の隙間に差し込んで混ぜたりすくったり。このつくりの繊細さは大久保さんの手仕事だからこそ成せるものです。

これまで菜箸とへらを持ち替えていたシーンでも、調理匙だけで賄うことも多くなりました。調理中だけでなく、パンを焼いた後にトースターからあつあつのパンを取り出す時に使ったり、食材を取り分ける時にサーバー代わりに使ったり。火を使うシーンに限らず、オールマイティーに活躍してくれています。

小鍋を使う頻度が高い方は必見

また、この調理匙は一般的なへらと比べると少し小振り。だからこそ、「小さめの鍋」をよく使う方にはぜひ手にとっていただきたいと思います。特に、口が広がっていない寸胴型、小ぶりな鍋をよく使う方は必見です(逆に、大きな鍋で一度にたくさんの料理を作ることがほとんど、という方には不向きかと思います)。鍋肌に沿って匙をさしこめば、鍋肌についた食材を引き連れてしっかり混ぜることができます。

つかい手の声にも、こんな風にいただいています。まさにこの調理匙の良さを最大限に感じてくださっている嬉しい声だったのでご紹介させていただきますね。

「有りそうで無い形の調理器具で、とっても使い易いです。私はストウブの鍋を愛用しているのですが、この調理匙だと炒めたり掻き混ぜたりがとってもし易いのです。大きなフライパン調理ならヘラの方が向いていますが、小さい鍋から大きい鍋でもこの形状が鍋肌にくっ付いた食材もきっちり掻き取れ、お皿に盛るまでこれ一本で大丈夫。特に鍋で炒めてから煮るような調理に凄く向いています。今、一番使用頻度の高い調理器具でお勧めです!」

手に持って使う道具なので、全体の大きさや先端の角度、カーブの大きさ、柄の長さや太さ、重量バランスなど、少しの違いで使い勝手が大きく変わります。大久保さんはずっと調理ツールと向き合っている作家さんというだけあって、どのツールも本当に絶妙なバランスで、「この形」である必然性を感じられます。調理匙も、さまざまな試行錯誤が凝らされた末の大きさ・形状なんだなと、改めて大久保さんのものづくりのすごさに触れたように思います。

このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。

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