バイヤーからのお便り

【みんなの知恵袋】染め方でお洋服の「柔らかさ」が変わる?後編

2016年12月12日更新

お洋服を買う時、その服が
どんな素材でできているのか、
確認する方がほとんどだと思います。
できれば身に着けて心地よいお洋服を
着たいですものね。

でも、素材には表記されることのない
「染め方」が、生地のやわらかさに
影響しているなんて、ご存知でしたか?

ストールブランド「harukii」の高橋さんは
繊維業界に15年も携わっていらっしゃることもあり
繊維や素材にまつわるプロフェッショナル。
お話ししていても、「そうなんだ!」と
思わず唸るような豆知識が
次々と飛び出してきます。

そんな、プロフェッショナルだからこそ
知っている、あんなことやこんなこと。
バイヤーが商品ページでは伝えきれないお話を
みなさまにもお伝えしたいと思います。

前編はこちら>>>


染め方でお洋服の「柔らかさ」が変わる?(後編)

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みなさま、こんにちは。
ストールブランド「harukii」の高橋です。

前回、『綿(わた)染め』にはメリットが
あると申しましたね。

ハイ。いろいろあります。

しっかり染まって色に深みが出るとか、
違う色の綿を混ぜて糸を作れば
複雑な色の糸ができるとか、などなど。

その中で私が最も「いいなぁ」と
思っているメリットは、
糸が柔らかく仕上がることなんです。
なんというか、ふんわり優しい感触に
なるのですね。

どうして柔らかくなるのか。
これは、とても単純な染色の構造からです。
前回も説明しましたが、
染料はとても細かい微粒子です。
綿で染めると繊維の中まで
染料がしっかり入り込みますが、
糸や生地を染めた場合は、
その表面に染料が乗っかっています。

例えて言うなら、
チョコレートを混ぜ込んだスポンジケーキと、
チョコでトップをコーティングしたケーキとの違い、
とでも言いましょうか。
ものすごく大雑把な例えですが、
何となく固さ、柔らかさの違いが
イメージできたでしょうか。

それから、染料の量の違いもありますね。
たとえばグレーを染める場合、
綿染めだと全く染めていない綿に、
黒く染めた綿を混ぜます。
ほんの少し黒い綿を加えただけで、
かなりグレーになります。
そのため、染めていない繊維元来の
柔らかさが残るのです。

harukii_column_1107_01

糸染めや生地染めは、繊維全体を染めるので、
やはり少し固くなってしまうのは避けられません。
柔らかい風合いを重視するなら、
綿染めの糸を使用するのが一番良いでしょうね。

とは言え、今は高品質の染料が
開発されていますし、染める技術も
とても高いので、糸染め、生地染めが
すごく固くなるということは全くありません。
どうぞくれぐれもご心配なさいませんよう。

*******

ということで、染め方にもいろいろあって、
今回は特に、皆様はあまりご存知
なかったかもしれない『綿染め』について
お話し致しました。

皆様のまわりにも、綿染めの製品が
あるかもしれません。
ルーペで糸を拡大してご覧になってみて下さい。
一本の糸に違う色が混ざっていたら、
それは綿染め、かもしれません。
ぜひトライしてみてください。


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11月に販売開始となったharukiiの
「カシミヤコットン変りギンガムストール」は
高橋さんも「自信作」と言い切るストール。
harukiiのストールの肌触りの心地よさを
ぜひ体験してみてください。

このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。