バイヤーからのお便り

つくり手に聞いてみた!ウールラグのQ&A

2023年09月27日更新

こんにちは、バイヤーの畠田です。

みなさま、ご自宅の床はどんな素材ですか?近年、フローリングの家が多く、カーペットを使っているご家庭はそう多くないと思います。

ラグブランド「COURT(コート)」を手掛ける「堀田カーペット」は、敷き込みのカーペットを中心に手掛ける、大阪府和泉市のつくり手です。あまり知られていませんが、大阪は国内のカーペットの生産量のほとんどを誇る、カーペットの産地。でも、カーペットに対するさまざまな誤解があることで、年々カーペットのご家庭が減少し、貴重な織機や職人も減ってしまっているという現状なのだそうです。

私自身、子供の頃に喘息になったことをきっかけに、親が自宅をカーペットからフローリングに替えたという話を聞いていて、カーペットには「ハウスダストが心配」「洗えなくて汚れやすい」というマイナスイメージがありました。でも、つくり手の堀田さんにお話を伺ったところ、そんなことは全くなく、誤解や思い込みがたくさんあったのです。

カーペットの素材には化繊などもありますが、堀田カーペットの手掛ける敷物にはすべてウールが使われています。それは、ウールがもつ機能性がカーペットとして最適だから。堀田さんは、「ウール以上にカーペットに適した素材はない」と仰るほどで、さまざまな種類のウールの特徴と、それをどう活かせばよい敷物に仕立てられるかを知り尽くしている、まさにウールの専門家です。

「ウールのカーペットのすばらしさを、もっと多くの方に知ってほしい」「カーペットよりも取り入れやすいラグで、まずはその良さを知ってほしい」、そんな強い想いから、一般のお客様向けに作られたのが、COURTです。

今回は、わたしがカーペットに持っていた疑問について、堀田さんにわかりやすく教えていただいたので、ぜひみなさまにもお伝えしたいと思います。

Q.ハウスダストが心配なのですが…

A.掃除機がけをしっかりすれば、フローリングより安心です。

喘息にはカーペットよりフローリングが良い、というイメージが一般的にあるようですが、そんなことはありません。ハウスダストに含まれるダニなどを吸い込むことで喘息やアレルギーなどに繋がりますが、フローリングは床に埃を吸着しないため、歩くたびに空気中に舞いあがってしまいます。

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一方、ウールカーペットの場合はしっかりと吸着するので、埃を吸い込む量は、フローリングに比べて圧倒的に少ないんです。大切なのは、掃除機がけ。きちんと定期的に掃除機で吸い取れば、フローリングに比べても健康的に過ごせますよ。

Q.カーペットは埃が出やすいイメージがあるのですが…

A.セーターに毛玉ができるのと同じ現象で「遊び毛」と言います

ウールのラグやカーペットは、はじめのころは表面に毛の塊が出現します。これは「遊び毛」と呼ばれ、埃ではありません。この遊び毛が出ることで、汚れを絡めとってくれる効果もあり、ウールが新陳代謝するイメージです。日々の掃除機がけで遊び毛を吸い取ればOKです。

堀田カーペットは高級ホテルやブティックの敷き込みカーペットなどを多く手掛けていますが、カーペットの上を土足で歩いているのに汚れが目立たないのも、遊び毛によって汚れがめだちにくくなり、長くきれいな状態を維持できるという効果のおかげです。

Q.飲みものをこぼしたらどうすればいいんでしょう…

A.ウールは水を弾きます。

そもそも、ウールの素材は羊。羊は野生の動物なので、雨の下にいても平気で、天然ウールは水分を弾くんです。だから、飲み物をこぼしてしまったとしても乾いたタオルでトントンと叩いてすぐに吸い取ればほとんど汚れません。

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実際水滴を垂らして試してみましたが、ころころーっと表面を滑りました!

もし目立つ汚れが出来てしまったとしても、8割程落とせば、あとは日常の掃除機掛けで徐々に目立たなくなっていきますよ。前述の通り、ウールは使っているうちに遊び毛が出てきて、自然と新陳代謝をするんです。化繊の敷物だと、一度ついた汚れは落ちにくいんですけどね。

Q.ウールって冬の素材のイメージがあります。夏は暑くないですか?

A.調湿効果があるので、一年中快適に使えます。

ウールは天然のエアコンと言われているくらい、湿度を調整してくれる天然素材です。

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湿気を吸収すると、吸着熱が発生するので冬はあたたたかく、水分を大気に放つ際には気化熱を奪うので夏は涼しくなります。実は一番効果を発揮するのは梅雨の時期。肌触りさらっと、快適に過ごせます。

もちろん保温性も高く、冬は床の冷えを遮ってくれます。断熱材の役割を果たす「空気」を多く含むことができるウールは、暑い夏も寒い冬も床下の影響を受けにくく、更に調湿機能もあるため、一年中心地良いですよ。

堀田さん自らが体現しています

そんなウールのカーペットのすばらしさを何より体現されているのが、堀田さんのご邸宅。

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リビングはもちろん、階段からキッチン、脱衣所まで、驚くことにトイレと風呂場以外はすべてカーペット敷きの暮らしをされていらっしゃいます。

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遊び盛りのお子様もいらっしゃって、「醤油をこぼしてしまうことももちろんありますよ!」とのこと。でも汚れは弾くし、残ってしまった場合も新陳代謝をするから大丈夫なんですね。ウールの敷物に対していろんな誤解をしていたなあ、と勉強になりました。

堀田さんのように全面敷きカーペットは難しくても、まずはラグから。ウールと過ごす快適な生活、はじめてみませんか。

COURTシリーズのご紹介

当店でお取り扱いしているCOURTのラグは3種類です。

1stシリーズの「Fisherman’s COURT」。こちらはフィッシャーマンセーターの編み方をモチーフとした、織り模様が特徴的なラグ。COURTの中でも一番お求めやすい価格になっています。

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2ndシリーズの「Local woolen COURT(ローカルウールンコート)」は、羊の毛色をそのままを活かした、無染色のラグ。ハンドタフテッドという、手で一本づつ糸を打ち込んでいく手法で作られており、「Fisherman’s COURT」と比べても密度と厚みを増した仕上がりのため、ウールの心地よさをより感じていただけると思います。

そして、3rdシリーズの「Colored Court」は、2ndシリーズの「Local woolen COURT」に染色を施し、より多彩な色バリエーションからお選びいただけるようになったシリーズ。上質な素材使いはそのまま、色づかいを楽しめるラグに仕上がっています。価格は「Local woolen COURT」と同じなので、色のお好みでお選びください。

COURTのブランドページはこちら>>>

このコラムを書いた人

畠田 有香

スタイルストア バイヤー

畠田 有香

ショッピングユニットでバイヤーをしています。その商品のどこが良いのか、なぜ良いのかを、わかりやすくみなさまにお届けしたいと思っています。

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